フォトフェイシャルという名前を聞いたことがあっても、その効果について疑問を持つ方もいるでしょう。

「レーザーほどの効果があるの？」

「どんな肌悩みの改善が期待できるの？」

オーロラクリニックで使用しているのはジェイシス社のセレックVで、日本でも多くのクリニックで導入されている美容機器です。IPL光治療は、さまざまな波長の光を優しく肌に照射することで、幅広い肌悩みに効果を発揮する治療法です。

一般的に「フォトフェイシャル」を呼ばれているのはルミナス社のM22の商標であり、IPLという光を肌に照射して美肌を目指す医療機器です。
多くの方に同義で語られるほど人気のある施術で、正式にはIPL光治療といいます。

この記事では、IPL光治療の効果と必要な回数や期間を解説します。

IPL光治療とは

IPLとは「インテンス・パルス・ライト（Intense Pulsed Light)」の略で、単一波長ではない光であり、ブローバンドな、波長幅を持った強い光で、さまざまな光の集合体です。

有害、不要な波長をフィルターでカットしています。

幅広い波長の光（IPL）を肌に照射することで、いろいろな肌悩みに働きかけます。光治療機によっては波長を細かく切り替えられ、原因に合わせた光の照射も可能です。シミ、赤ら顔、肌のハリ改善、タイトニング効果などの肌悩みを総合的に改善したい方に適しています。

また、表皮の熱変性作用により、ターンオーバーを促進します。さらに、水分への吸収とそれによる熱作用によって真皮のコラーゲンへ影響を及ぼし、軽いしわやたるみに対してコラーゲンの再構築を促し、改善を得ることができます。

IPL光治療とシミ取りレーザーの違い

IPL光治療がアプローチできるものの一つにシミの改善があります。同じくシミ取り治療として知られるレーザーと違う点は、波長と照射時間（パルス幅）です。

レーザー治療

レーザーは主にメラニンへの吸収率が高い波長のレーザーです。

このメラニンのみを選択的に破壊し、周囲には影響を与えないようなごく短時間だけレーザーを照射できるQスイッチレーザー、最近ではさらに短い照射時間を持つピコ秒レーザーの治療が可能です。

レーザーのパルス幅（照射時間）は短く、周りに熱が拡散しにくいのが特徴です。そのため、レーザーの光は「深く・狭く・強く」肌に照射されます。

孤発性の境界明瞭なシミは、Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーで治療をすれば、1回程度の照射で根治的治療も可能です。

IPL光治療

IPL光治療には、さまざまな波長が混ざっており、メラニンだけでなく赤みの元であるヘモグロビンにも反応します。

IPLが発振する光は広帯域で、IPLの標的は主に水、メラニン、ヘモグロビンのいずれかになります。そのため、シミ、赤ら顔、肌のハリ、たるみなどのタイトニング効果もみられます。

IPL光治療のすごい効果

IPL光治療では、幅広い肌悩みを改善できるだけでなく、肌にハリを与える効果も期待されています。光治療を継続することで期待できる効果を解説します。

シミ・そばかすの改善

IPL光治療の効果が期待されているのは、広範囲のシミやそばかすです。IPLのメラニンに対する作用でシミなどの加齢による色素斑の改善、そばかすなどにも効果的です。

IPL照射後はマイクロクラストが皮膚の表面に浮き上がってきますが、1週間くらいで剥がれ落ち、徐々に薄くなります。マイクロクラストも化粧でカバーが可能な程度ですので、この点がIPL治療の受け入れやすい特徴と考えます。

ニキビ・ニキビ痕の改善

IPL光治療は、ニキビや軽度のニキビ痕の治療にも効果が見込まれます。ニキビの炎症の原因は、アクネ菌の繁殖です。IPL照射によりアクネ菌の殺菌ができ、ニキビの改善が期待されます。

また、色素沈着が残ったニキビ痕には、メラニンや赤みに作用する光を照射することで治療が可能なこともあります。

赤ら顔の改善

IPL光治療では、赤ら顔の改善も見込めます。毛細血管が拡張し血流が多くなると、皮膚表面に細い血管拡張が表れることがあります。顔全体が赤みを帯びやすくなるため、コンプレックスに感じやすい肌悩みの一つです。

IPL光治療の酸化ヘモグロビンに対する作用による血管性病変の改善により、赤ら顔の改善も可能です。

毛穴を整える

シミなどの色素系への効果のみならず、熱による肌質の変化も得ることができます。表皮の熱変性作用によってターンオーバーを促進すると考えます。

しわ・たるみの改善

IPL光治療は、肌のたるみや目尻の細かいしわへの改善も期待されています。IPL光照射により、水分への吸収とそれによる熱作用によって真皮のコラーゲンや影響を及ぼします。

比較的短い波長の近赤外線が主となるため、深達度があり、かつ長いパルス幅を安全に発振できるという特徴から、軽いしわやたるみに対してコラーゲンの再構築を促し、改善することができます。

オーロラクリニックで使用しているセレックVは9種類ものフィルターを、肌悩みに合わせて交換することが可能です。

IPL光治療の効果はエステサロンだと期待できない？

エステサロンとクリニックの大きな違いは、使用できる機器です。

エステサロンでもIPL光治療と似た仕組みの施術を行っていますが、光の出力数が大きな医療レベルの光治療器は取り扱うことができません。出力レベルが低いと期待している効果が得にくいかもしれません。

一方、エステサロンで扱える機器を使っても、肌を傷つけるリスクはあります。施術後に問題があった場合、クリニックでなければ専門的なケアが難しくなる可能性があります。

肌悩みを改善したいが副作用のリスクも抑えたいという方は、上記の点を考慮しましょう。

IPL光治療の効果を感じる回数

回数を重ねるごとに肌悩みが改善され、ハリのある肌へと近付いていくとされるのがIPL光治療です。

1回の照射でシミが薄くなるレーザーと比べると、満足できる効果が得られるまで期間を要します。

IPL光治療を検討している方は、おおよその施術回数や期間を把握しておく必要があるでしょう。

IPL光治療は5回以上受けると効果を感じる人も

IPL光治療は、目安として5回ほど照射したあたりから効果を感じはじめる方が多いようです。IPL光治療は発振する光が広帯域であるため、シミ、小じわ、タイトニングなど幅広い症状に対して適応があります。1回の施術で複数の効果が得られるメリットの大きい治療です。

シミ取りを希望した患者さんがIPL光治療を複数回施術後に皮膚の手触りの改善、毛穴や肌のハリ、化粧ノリの改善を自覚して、以後リピーターとして定着することもあります。

マイクロクラストを形成してやがて剥がれ落ちるというステップを繰り返して、クリアでハリのある肌へと近づきます。

シミやそばかすが薄い方なら、1回の照射でも効果を感じるかもしれません。ただし、色素沈着や赤みが濃い場合は、継続した治療を見込んでおいた方がいいでしょう。

IPL光治療の効果が出るタイミング

「シミが薄くなってきたかも」「肌にハリが出てきたかも」と感じはじめるまで、半年〜1年ほどかかることが多いです。ほとんどの方が効果を実感するのは5回目の照射あたりからが多い印象です。照射の間隔は3〜4週間ほど空ける必要があります。

シミやそばかすの程度が軽い方は3〜4回の照射で、半年もかからず治療が終了することもあります。

IPL光治療の効果が出るのに時間がかかる理由

IPL光治療は「浅く、広く、優しい」光が特徴です。さまざまな肌悩みにアプローチできるというメリットがある一方、即効性はそれほど期待できません。効果が出るのに時間がかかってしまう理由は、IPL光治療の仕組みにあります。

IPL治療は、優しい光の照射を一定の間隔で繰り返すことで、少しずつシミ、赤みなどの肌悩みを排出します。強い照射で一気に肌悩みの元にアプローチするわけではないため、効果を感じるのに時間がかかってしまうのです。

IPL光治療のデメリットや「効果がない」といわれる理由

ここからは「IPL光治療は効果がない」といわれる理由や、IPL光治療のデメリットについて解説します。

隠れていたシミが表面に濃く出る

肌にIPLを照射をすると、一時的にシミが濃くなったように感じることがあります。IPL照射のシミ治療のメカニズムは、メラニンに光が吸収されると、メラニンそのものの破壊というよりはメラニンを含む表皮細胞の熱変性と、ターンオーバーの亢進によってシミが改善します。

照射後マイクロクラストが生じ、シミが悪化したように感じるかもしれません。しかし2〜7日程度でシミとともに剥がれていくのがほとんどのケースです。

また、見えていなかったシミ（隠れシミ）が肌表面へ上がってきて、治療では取りきれず目立ってしまうことがあります。

肝斑（かんぱん）が悪化する     

肝斑にIPL光治療を行うと、シミが濃くなったり大きくなったりすることがあります。肝斑は、ホルモン、ストレスとの関連性が指摘され、日焼けで増悪するといわれます。多くの場合は顔面に左右対称にみられますが、額や口唇にみられることもあります。IPLの照射が強い刺激となり悪化してしまうことがあります。

肝斑治療はスキンケア、内服、外用を基本治療として成り立った上で、ピコトーニングといったレーザー治療の方が肝斑に効果的です。

長期間のIPL光治療を漫然と続けると「気が付いたら肝斑が濃くなっていた」ということにもなりかねません。

IPL光治療の際はクリニックで肌診断をしてもらい、肝斑が悪化している場合は治療方法の切り替えを検討しましょう。

1回だけの照射では効果が出にくい

IPL光治療では、マイルドな光を照射し、1回の治療の効果を次に引き継ぐことを繰り返しながら、徐々に肌悩みを改善していきます。

IPL光治療を受ける際の注意点

IPL光治療を受ける場合の注意点を解説します。基本的に痛みや副作用の少ないとされる治療ですが、注意点と対策をあらかじめ知っておくことで、施術の不安を軽減できるでしょう。

施術中の痛みがある

技術革新により、IPL光治療の痛みは、レーザーを使用した他の美容医療と比べてかなり軽減されたといわれています。ただし、やはりわずかな痛みを感じる方もいます。「パチパチッとゴムではじかれたような感覚」と表現されることがありますが、麻酔をするほどの痛みではないでしょう。

照射の際の痛みは、メラニンなどの色素に反応して起こっているものです。照射の回数を重ねるごとに、痛みも徐々に和らいでいくでしょう。

最初の施術で痛みが強かった場合は、遠慮せずにクリニックで相談してください。

やけど・水ぶくれになる可能性がある

IPL光治療の照射熱は強くありませんが、肌へのダメージはゼロではありません。照射の出力レベルが強すぎたり設定を間違えたりすると、やけどや水ぶくれになってしまうことがあります。

IPL光治療の施術実績が豊富なクリニックでの治療なら、やけどや水ぶくれを起こすリスクを避けやすいでしょう。

日焼け後の肌への施術はできない

肌の色が変わるほど日焼けをした場合は、日焼けをした日から1カ月ほど空けてIPL光治療を受けた方がいいでしょう。

すでに日焼けでダメージを受けている肌にIPL光治療を行うと、過剰な負担がかかってしまいます。

見た目ではわからなくても、太陽光に当たって肌が炎症を起こしている場合もあります。

軽くても日焼けはないか、事前にクリニックで肌診断をしてもらうことが大切です。

リスクのある人はIPL光治療を受けられないこともある

肌への負担が少ないとされるIPL光治療ですが、次のような症状がある方は治療できない場合があります。

IPL光治療を安全に受けるためのポイント

美肌効果が見込まれるIPL光治療ですが、リスクもあります。後悔しないIPL光治療にするためのポイントを紹介します。

美容クリニックや美容皮膚科で施術してもらう

IPL光治療のやけどや痛みのリスクを軽減するには、美容クリニックや美容皮膚科などの医療機関（以下、「クリニック」）での治療を検討しましょう。

格安キャンペーンを行っている美容エステもありますが、医療行為や医療的なアドバイスはできません。もし施術後にやけどになったり、赤みが引かなかったりした場合でも、クリニックなら専門的な治療が可能です。

また、クリニックでは専門の医師が肌状態に応じた出力レベルで照射するため、リスクそのものが軽減されます。

適切な回数を受ける

IPL光治療では、3〜4週間ほど空けて照射を行います。なかなか効果が出ないからといって、必要以上に強い出力レベルで施術を行ったり、過度な頻度で施術を繰り返すのは危険です。

肌へのダメージが強くなりすぎると、シミが濃くなる、やけどや水ぶくれのような肌トラブルが起こりかねません。

施術経験が豊富なクリニックで肌診断を受けて、適切な回数と頻度で治療を受けましょう。

IPL光治療に関するよくある質問

IPL光治療に関するよくある質問を紹介します。

IPL光治療をやめるとシミが増える？

IPL光治療が完了する前に照射をやめてしまうと、シミが濃くなったり増えたりしたように感じることがあります。

メラニンを含む表皮細胞の熱変性と、ターンオーバーの亢進によってシミが薄くなるので、不十分な回数で治療をやめてしまうと「シミが増えた、濃くなった」と感じることがあります。

IPL光治療を10年続けるとどうなる？

治療が終了しても、メンテナンスとして定期的な照射を続ければ、新たなシミは作られにくくなると見込まれます。

背中や手の甲のシミにもIPL光治療の効果はある？

IPL光治療は顔だけでなく、首や肩、背中などの部分にも施術が可能です。ただし、シミの大きさや状態によって、別の治療を提案されることもあります。顔以外の肌悩みがある場合は、クリニックで医師からアドバイスをもらうといいでしょう。

IPL光治療の値段は？

IPL光治療は継続して行うため、1回の照射と数回のセット料金を設定しているのが通常です。オーロラクリニックにおける費用（フェイスパック付き）は次のとおりです。

IPL光治療(フェイスパック付き)
1回	18,000円（税込19,800円） 1回あたり18,000円
3回	45,000円（税込49,500円） 1回あたり15,000円
5回	65,000円（税込71,500円） 1回あたり13,000円

3回の治療で1回あたり15,000円、5回の治療で1回あたり13,000円と、回数が多くなるほどお得に治療を受けることができます。

IPL光治療の痛みとダウンタイムは？

IPL光治療での痛みはほとんどないといわれ、30分ほどで施術は終了します。ただし、以下の方は、光がメラニンに強く反応し痛みを感じる可能性があるので要注意です。

照射直後に赤みやヒリヒリした感じが生じることがありますが、ほとんどの場合は数時間で消失するでしょう。メイクや洗顔、シャワー、入浴などは、施術当日から可能です。

IPL光治療の効果を高める方法はある？

IPL光治療の効果を高めたいなら、内側からのアプローチも有効です。

ハイチオールやシナールなどの服用をIPL光治療と組み合わせることで、シミの改善を促進し美肌に導くといわれています。ハイチオールは、ビタミンCと一緒に取ることでシミの原因となるメラニンの生成を抑制します。

シナールは、美白効果やくすみを改善する効果があるとされ、クリアな肌へと導いてくれる成分です。

オーロラクリニックではハイチオール、シナールが入った「ホワイトニングセット」「シミ肝斑セット」「美肌総合セット」を処方しています。

IPL光治療をご検討されている方は、オーロラクリニックへご相談ください

IPL光治療は副作用などのリスクも比較的低く、総合的な肌悩みにアプローチする美容医療です。

信頼できるクリニックでの治療なら、さらに高い効果が期待できます。経験豊富なクリニックでのIPL光治療を検討しているなら、オーロラクリニックにぜひご相談ください。

オーロラクリニックでは、9種類の波長を組み合わせた治療が可能です。肌トラブルの相談は無料です。まずはLINEやウェブサイトから気軽に相談予約をしてください。

IPL光治療は、長ければ1年ほどクリニックに通うこともあります。クリニック選びの失敗は避けたいものです。この記事で紹介したことを参考に、IPL光治療を検討してください。