ヒアルロン酸注射は、シワやたるみを改善し、自然な若々しさを保つための人気のエイジングケア施術です。しかし、頻繁に注射を続けることでデメリットが生じるのではないかと不安を抱く方もいます。この記事では、ヒアルロン酸注射の定期的な注入に伴うメリットやデメリット、将来的な影響について、医師の監修のもと詳しく解説します。適切な施術計画を知り、自信を持ってエイジングケアに取り組みましょう。
ヒアルロン酸の効果
ヒアルロン酸は水分をしっかりと抱え込み、肌や関節に大切な保湿と弾力を提供する、体にとって不可欠な成分です。体内に自然に存在する物質で、皮膚に多く含まれています。肌にうるおいや弾力を与えるほか、目の乾燥を防いだり、関節の動きをなめらかにしたりする重要な役割を果たします。また、驚くべき保水力を持ち、数千倍の水を保持できるのです。
しかし、ヒアルロン酸は年齢とともに減少します。特に20代を過ぎると急速に減り始めるため、肌の乾燥や弾力の低下が感じられることがあります。これは、ヒアルロン酸が肌の奥深くにあるコラーゲンやエラスチンと連携し、これらを支える役割をしていることが理由です。ヒアルロン酸は、コラーゲンとエラスチンの隙間を埋めるように存在し、水分を保持することで肌のうるおいとハリを維持します。
シワに効果的なヒアルロン酸を打ち続けるデメリットはあるの?
ヒアルロン酸は打ち続けること自体に、デメリットがないとは言い切れません。頻繁すぎる注入や過剰な量の注入は注意が必要です。これが原因で、注入部位に負担がかかり、ダメージや違和感が生じることがあります。ヒアルロン酸の注入は、3ヶ月〜1年程度に1回が最適な頻度とされています。
ヒアルロン酸注射が基本的に安全とされる理由は2つあります。
ヒアルロン酸は体内に存在する成分
まず、ヒアルロン酸は体内に自然に存在する成分で、肌や骨、関節、血管、内臓などに含まれています。そのため、正しい量を使用すれば外部から注入しても健康に悪影響を及ぼすことはほとんどありません。
時間経過によって体内に吸収される
ヒアルロン酸は注入後、時間が経つと体内に吸収される性質があります。適切な量と場所に注入されれば、長期間トラブルを引き起こす可能性は低いです。
ただし、副作用が起こることもあります。
ヒアルロン酸で起こりうる副作用
ヒアルロン酸注射の副作用は、多くの場合軽度で一時的なものが多いです。
①赤みや腫れ
注射後に赤みや腫れが見られることがあります。通常、数時間から数日で治まり、冷やすことで症状が緩和されることがほとんどです。
②痛みや違和感
注射部位に痛みや違和感を感じることがあります。これは針や注入されるヒアルロン酸の影響であり、時間とともに消えていきます。
③内出血
これは針が血管にあたることが原因で、数日から1週間程度で消えます。特に、血液をさらさらにする薬やサプリメントを控えると内出血のリスクを減らせます。
④しこり
注射後に皮膚の下に硬さやしこりを感じることがありますが、これはヒアルロン酸が均等に分布しないためで、時間が経つと自然に治ることがほとんどです。
⑤アレルギー反応
ヒアルロン酸自体は体内に自然に存在する物質なので、アレルギー反応は非常に稀です。ただし、注射に使用される添加物や保存料に対してアレルギーを起こすことがあります。この場合、注射部位がひどく腫れたり、かゆみや発疹が出ることがあります。アレルギー反応が疑われたら、すぐに医師の診察を受けてください。
⑥感染
注射による感染のリスクは極めて低いですが、無菌状態が保たれなかったり、適切なアフターケアが行われないと感染が発生することがあります。感染が生じると、注射部位が赤く腫れて痛みを伴うことがあるため、早めにクリニックに連絡し、適切な抗生物質の処方を受けましょう。
⑦血管閉塞
これはヒアルロン酸が誤って血管内に注入されて血流が遮断される状態です。この場合、注射部位の周囲が白くなったり、激しい痛みや皮膚の壊死が生じることがあります。緊急の治療が必要となるため、迅速にクリニックに連絡することが必要です。
ヒアルロン酸打ち続けるメリット
ヒアルロン酸を打ち続けることで、持続的な美容効果を得られます。これによって。日々の生活をより自信を持って楽しめるでしょう。
持続的な効果
ヒアルロン酸注射の効果は永遠には続かず、だんだんと消えていきます。通常、注入後の効果は6ヶ月から1年ほど持続し、その後はゆっくりと元の状態に戻っていくのです。
これは、ヒアルロン酸が体内で自然に分解されていくためで、突然なくなるわけではありません。注入された部分の膨らみが少しずつ減っていくと考えていただければ分かりやすいかもしれません。ただし、定期的に施術を受けることで、効果を持続させられます。
自然な変化
ヒアルロン酸は体内で自然に分解されるため、注入部分のボリュームが徐々に減少します。これにより、自然な変化が期待でき、急激な変化を避けられます。また、自分自身が「もう必要ない」と感じた場合は、治療をやめることで自然に元の状態に戻れます。
自信の向上
ヒアルロン酸注入は、自分がコンプレックスに感じる部分を改善するのに役立ちます。シワやほうれい線の改善、鼻や顎の形を整えることで、自信を持って人前に出られるようになるでしょう。自信が、自然と明るく前向きな態度に繋がり、周囲に与える印象も良くなるかもしれません。
アンチエイジング効果
ヒアルロン酸の注入によって、肌の保湿力がアップし、老化の進行を遅らせられます。また、肌のハリや弾力が増し、若々しい見た目を保てます。
ヒアルロン酸を打ち続けた将来への影響は
ヒアルロン酸を継続的に注入すること自体は問題ありませんが、注入の頻度や量が多すぎると、体の部位によってはリスクが生じることがあります。
注射部位の違和感
頻繁にヒアルロン酸を注射しすぎると、注射部位に違和感を感じることがあります。ヒアルロン酸はボトックスとは異なり、表情筋に大きな影響を与えません。ただし、過度に注入すると筋肉の動きが制限され、自然な表情が作りにくくなる可能性があります。これを防ぐためには、経験豊富な医師に適切な量を注入してもらうことが重要です。
入れていない部位との差
ヒアルロン酸を特定の部位にだけ注入し続けると、他の部分との違いが生じてしまい、見た目に不自然な印象を与えることがあります。たとえば、目元だけを治療すると、他の部分のシワやたるみがより目立つようになることがあります。
副作用が起こる可能性がある
ヒアルロン酸注射には内出血や腫れ、感染、アレルギー反応、血流障害などの副作用やリスクがあります。これらは注入量や注入部位のミス、個人の体質などが影響することもあります。これらのリスクを回避するためには、信頼できる医師による治療を受けることが大切です。
適切な量を適切な間隔で
ヒアルロン酸を継続的に注入することには、いくつかのメリットがあります。まず、ヒアルロン酸は体内に少しずつ吸収されますが、完全に無くなる前に次の注入を行うことで、前の注入が土台となり、効果が持続しやすくなります。つまり、一度目よりも二度目、二度目よりも三度目と、注入を続けるほど効果の持続時間が長くなります。
さらに、ヒアルロン酸は体内のコラーゲン生成を促進する効果があります。これにより、肌のハリや弾力性が向上し、全体的に肌質が良くなることが期待できます。このように、ヒアルロン酸の注入を続けることで、加齢による肌の悩みを改善し、若々しい印象を保つことが可能です。
これらのメリットを最大限に活かすためには、適切なタイミングで適量を注入することが大切です。ヒアルロン酸の注入は、3ヶ月〜6ヶ月に1回が最適な頻度とされています。しかし、注入する部位や使用する薬剤によって適切な頻度は異なるため、施術の計画は医師と相談しながら決めましょう。
ヒアルロン酸で注意が必要な注入部位
ヒアルロン酸の注射を続けること自体は大きな問題ではありませんが、過剰に注入した場合や頻度が高すぎる場合には、いくつかのリスクがあります。ここでは、部位ごとのリスクについて説明します。
ほうれい線
適切な量を使えば大きな危険性はほとんどありません。ただし、注射をする部分は重要な血管が通っている場所なため、施術を行う医師の技術や知識が重要です。
注射直後は、口元をよく動かすことから違和感を感じることもありますが、適切に注射されていれば数日で慣れてくるでしょう。ただし、もし過剰に注射された場合、血管が詰まってしまうことがあります。これは強い痛みを引き起こしたり、皮膚が青く変色する原因になります。いつもと違う症状が出た場合は、早めにクリニックに相談しましょう。
涙袋
ヒアルロン酸を涙袋に注入することで、目元が強調されて優しい印象を与えられます。ただし、この部位の見た目は大きく変わるので、過剰に注射してしまう場合があります。過剰な注射を繰り返すと、目元の皮膚が青白く透けたり、涙袋が不自然に強調されたままになってしまうことがあるため、注意してください。
鼻
鼻の皮膚は顔の他の部位より硬いため、やわらかいヒアルロン酸を使うと周りの組織に流れてしまい、不自然な形になることがあります。そのため、鼻には硬めのヒアルロン酸を選び、形を保つようにするのが大切です。また、過剰な注入を繰り返すと、鼻が太く見えてしまうこともあり、不自然な印象を与えてしまいます。
顎
顎へのヒアルロン酸注射は、比較的リスクが少ないとされていますが、注意が必要なポイントもあります。鼻と同じく、顎の皮膚も硬いため、やわらかいヒアルロン酸を使用すると周囲に広がってしまい、思い通りの結果が得られないことがあります。そのため、硬めのヒアルロン酸を選ぶことが重要です。
また、施術後の自己管理も大切です。たとえば、頬杖をついたり、メイクの際に強く圧迫すると、ヒアルロン酸の形状が変わってしまうことがあります。
最終的な判断は医師
ヒアルロン酸の注射を受ける際、医師の技術が非常に重要です。適切な場所と量で注入しないと、すぐに不自然な顔になってしまうことがあります。一人ひとりの顔のパーツや輪郭のバランスは、医師の技術によって美しく整えられます。
信頼できる医師を見つけるには、過去の症例写真や口コミを詳しく調べましょう。技術の高い医師に施術を受けることで、より自然で美しい結果を得られます。また、リスクやデメリットも避けられる可能性が高くなります。
また、しっかりと診察し、話を丁寧に聞いてくれるかどうかも重要です。また、技術の高さだけでなく、信頼できる関係を築けるかどうかも大切になります。医師が悩みや希望を正確に理解し、最適な注入を行うことで満足度が大きく左右されます。納得がいくまで診察と情報提供を行うクリニックを選ぶことが、成功の鍵です。
当院の紹介
オーロラクリニックは、利用者がより自分を好きになり、楽しい未来を手に入れるための美容クリニックです。「かわいい」と「キレイ」をもっと身近に感じてもらうことを目指しています。来店しやすい価格帯で「上質で通いやすいクリニック」が当院の理念です。
最新のAI診断システムを使って、個々の肌状態に基づいた最適な治療を提案します。完全個室でプライバシーも保護し、豊富な施術メニューで最適なプランを提案します。自分のカラダに関するお悩みを、ぜひ気軽にご相談ください。初めての方も安心して利用できるよう、納得いくまでカウンセリングを行い、丁寧に説明します。
まとめ
ヒアルロン酸注射は、シワやたるみを効果的に改善する方法として人気があります。ただし、適切な量や頻度を守らないとデメリットも起こり得ます。安心して施術を続けるためには、医師と相談しながら適切なプランを立てることが大切です。長期的な美しさを目指すためにも、信頼できる医療機関で正しい情報を得て、自分に合ったケア方法を選びましょう。
医師コメント
ヒアルロン酸はもともと関節や皮膚を潤す大切な成分ですが、食生活や生活習慣を整えることで、体内の生成を助けることは可能です。例えば、コラーゲンやビタミンCを豊富に含む食品を積極的に摂るほか、十分な水分補給や睡眠、適度な運動を心がけると良いでしょう。ただし、加齢による減少を完全に補うのは難しいため、局所的な即効性を求める場合には局所注射で補うと良いでしょう。
◾️監修
松澤 宗範(まつざわ むねのり)
職業:医師
専門分野:美容皮膚科
◾️経歴
2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業 2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医 2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局 2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科 2017年4月 横浜市立市民病院形成外科 2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科 2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職 2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長 2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
◾️免許・資格
世界美容外科学会専門医
◾️所属
・青山メディカルクリニック院長
・慶応義塾大学病院形成外科
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