ジェントルマックスプロの「効果」と「痛み」|熱破壊式と蓄熱式の違いは?

医療脱毛をご検討中の方にとって、「ジェントルマックスプロ」という名前を聞いたことがあるかもしれません。この機器は、多くのクリニックで導入されている人気の医療脱毛機です。しかし、「どんな効果があるの?」「痛みはどのくらい?」「熱破壊式って何?」など、疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。この記事では、ジェントルマックスプロの特徴から、期待できる効果、痛み、他の機器との違い、施術後の経過、そしてよくある質問まで、ユーザーの疑問を網羅的に解説します。ジェントルマックスプロでの医療脱毛を安心して選択できるよう、詳しく見ていきましょう。

目次

ジェントルマックスプロとは?機器の基本情報

ジェントルマックスプロは、アメリカのシネロン・キャンデラ社(現:サイノシュアー社)によって製造された医療レーザー脱毛機です。世界中で多くのクリニックに導入されており、その信頼性と実績は高く評価されています。

この機器の最大の特徴は、2種類の異なる波長のレーザーを搭載している点です。具体的には、

  • アレキサンドライトレーザー(755nm): 日本人の肌質・毛質に最も適しているとされる波長で、メラニン色素への反応が良いのが特徴です。濃く太い毛や、比較的色白な肌の方の脱毛に適しています。
  • ヤグレーザー(1064nm): アレキサンドライトレーザーよりも波長が長く、皮膚の深部まで到達するのが特徴です。根深い毛や、男性のヒゲなど太い毛、またメラニン色素への反応が穏やかなため、色黒肌の方にも対応しやすいとされています。

この2つの波長を使い分けることで、様々な肌質や毛質に対応できる汎用性の高さがジェントルマックスプロの大きな強みです。

また、ジェントルマックスプロは熱破壊式と呼ばれる脱毛方式を採用しており、強力なレーザーを瞬間的に照射して毛根を破壊します。そして、痛みを軽減し、肌を保護するための冷却システム(DCD:ダイナミッククーリングデバイス)を標準搭載している点も重要な特徴です。レーザー照射直前に冷却ガスが噴射されることで、皮膚の表面を冷やし、熱による痛みを和らげ、やけどのリスクを低減します。

これらの特徴から、ジェントルマックスプロは多くのクリニックで選ばれており、高い脱毛効果と安全性のバランスに優れた医療脱毛機と言えます。

ジェントルマックスプロの脱毛効果

ジェントルマックスプロは、その搭載波長と脱毛方式により、幅広い毛質・肌質に対して高い脱毛効果を発揮することが期待できます。

ジェントルマックスプロで期待できる効果

ジェントルマックスプロを使用することで、以下のような効果が期待できます。

  • 濃く太い毛への高い効果: アレキサンドライトレーザーはメラニンへの反応が良いため、脇、VIO、ヒゲなど、メラニン色素が多く含まれる濃く太い毛に対して特に高い効果を発揮します。毛根を高出力で破壊するため、確実な脱毛が期待できます。
  • 根深い毛へのアプローチ: ヤグレーザーは波長が長く、皮膚の深部に位置する毛根(特に男性のヒゲや体毛など)にもしっかりとアプローチできます。これにより、これまで脱毛が難しかった毛にも効果が期待できます。
  • 幅広い肌質への対応: アレキサンドライトが比較的色白肌に、ヤグが色黒肌にも対応できるため、肌の色に合わせて適切な波長を選択することで、安全かつ効果的な脱毛が可能です。
  • 早期の効果実感: 熱破壊式は、照射した毛根の毛が施術後1~2週間程度で自然に抜け落ちる(ポップアップ現象を含む)のが特徴です。この抜け落ちにより、比較的早期に脱毛効果を視覚的に実感しやすいと言えます。
  • 美肌効果の可能性: アレキサンドライトレーザーは、メラニン色素に反応することで、脱毛効果だけでなく、シミやくすみの改善、肌のトーンアップといった美肌効果も期待できる場合があります。

これらの効果は、患者様の肌質、毛質、体質、ホルモンバランスなどによって個人差があります。また、クリニックでの施術設定や技術力も影響します。

脱毛効果が出るまでの回数の目安

ジェントルマックスプロに限らず、医療レーザー脱毛は一度の施術で全ての毛を脱毛できるわけではありません。毛には「成長期」「退行期」「休止期」という毛周期があり、レーザーが効果的に反応するのはメラニン色素を豊富に含む「成長期」の毛だけだからです。全体の毛のうち、成長期にある毛は一度に約10〜25%程度と言われています。このため、毛周期に合わせて複数回施術を繰り返す必要があります。

ジェントルマックスプロによる脱毛で、多くの方が自己処理が楽になる程度の効果を実感するには平均5回程度の施術が必要とされています。さらに、自己処理がほとんど不要になる「ツルツル」の状態を目指す場合は、8回以上の施術が必要になることが多いです。

ただし、これはあくまで一般的な目安です。

  • 部位による違い: 脇やVIO、男性のヒゲなど、毛が濃く太い部位は比較的少ない回数で効果を実感しやすい傾向がありますが、完全にツルツルにするには回数がかかることもあります。産毛の多い顔や背中などは、回数がかかる場合もあります。
  • 個人差: 毛質、肌質、ホルモンバランス、代謝など、体質には個人差があります。これにより、レーザーへの反応が異なり、必要な回数も変動します。
  • 目標とする状態: 「自己処理が楽になれば良い」「完全にツルツルにしたい」など、目標とする脱毛度合いによって必要な回数は大きく変わります。

最適な施術回数は、カウンセリングで医師や看護師と相談し、ご自身の毛質や目標に合わせて計画することが重要です。

効果が出にくいケースとその理由

ジェントルマックスプロは高性能な脱毛機ですが、全ての方の全ての毛に100%効果を発揮できるわけではありません。効果が出にくいケースも存在します。

  • 色素の薄い毛・産毛: ジェントルマックスプロを含む多くの熱破壊式レーザーは、毛のメラニン色素に反応して熱を発生させます。そのため、メラニン色素が少ない色素の薄い毛や産毛は、レーザーのエネルギーを十分に吸収できず、効果が出にくい場合があります。特にアレキサンドライトレーザーはメラニンへの反応が良すぎるため、産毛のような薄い毛には出力を上げにくく、ヤグレーザーの方が適していることもありますが、それでも濃い毛ほどの効果は期待しにくい傾向があります。
  • 極端な色黒肌・日焼け肌: ヤグレーザーは比較的色黒肌にも対応しやすいですが、極端に肌色が濃い場合や、施術直前に日焼けをしている場合は、肌のメラニン色素にもレーザーが強く反応してしまい、やけどのリスクが高まります。安全のためにレーザー出力を下げざるを得ないため、十分な脱毛効果が得られない可能性があります。施術期間中の日焼け対策は非常に重要です。
  • 毛周期が合っていない場合: 施術時に成長期でない毛(退行期や休止期の毛)は、レーザーがターゲットとする毛根組織が活動していなかったり、メラニン色素が少なかったりするため、効果がほとんどありません。効果的に脱毛を進めるためには、毛周期に合わせて適切な間隔で施術を受ける必要があります。
  • 硬毛化・増毛化: 非常に稀なケースですが、レーザー照射によってかえって毛が太くなったり、増えたりする「硬毛化」「増毛化」という現象が起こる可能性があります。明確な原因は解明されていませんが、レーザーの出力が弱かった場合や、産毛の多い部位などで見られることがあります。ジェントルマックスプロでも起こる可能性はゼロではありません。万が一この現象が疑われる場合は、早めにクリニックに相談することが重要です。

これらの要因を理解し、ご自身の肌質や毛質、ライフスタイルに合わせて、クリニックとよく相談しながら施術計画を立てることが成功への鍵となります。

ジェントルマックスプロの痛みについて

医療レーザー脱毛、特に熱破壊式は、光脱毛などに比べて痛みが強いというイメージをお持ちの方もいるかもしれません。ジェントルマックスプロの痛みについて詳しく見ていきましょう。

痛みの感じやすさと軽減システム(DCD)

一般的に、ジェントルマックスプロが採用している熱破壊式レーザーは、瞬間的に高エネルギーを照射して毛根を破壊するため、痛みを伴いやすい傾向があります。痛みは輪ゴムで弾かれたような感覚や、チクッとした熱を感じる痛みと表現されることが多いです。

痛みの感じやすさは、以下の要因によって大きく左右されます。

  • 毛の濃さ・太さ: メラニン色素が多い濃く太い毛ほどレーザーが強く反応するため、痛みを強く感じやすいです。脇、VIO、ヒゲなどの部位は痛みが強く出やすい傾向があります。
  • 肌の色: 肌色が濃いほどメラニン色素も多いため、レーザーが肌のメラニンにも反応し、痛みや熱感を強く感じやすい場合があります。
  • 痛みの感じ方: 個人の痛覚には差があります。
  • 体調: 睡眠不足や疲労など、体調が優れないときは痛みを強く感じやすいことがあります。

しかし、ジェントルマックスプロには痛みを軽減するための画期的なシステムが搭載されています。それがDCD(ダイナミッククーリングデバイス)です。

DCDは、レーザー照射直前に皮膚の表面に冷却ガスを吹き付けるシステムです。この冷却ガスによって、レーザーの熱が伝わる前に肌を瞬間的に冷やし、痛覚を麻痺させると同時に、肌表面の温度上昇を抑えてやけどのリスクを低減します。

冷却ガスの噴射は「プシュッ」という独特な音と、冷たい感触を伴います。これにより、レーザー照射による痛みを大幅に和らげることが可能です。特に高出力で照射する場合や、痛みに弱い方にとっては、このDCDシステムがあることで施術を受けやすくなります。

クリニックによっては、痛みが心配な方のために、DCDによる冷却に加えて麻酔クリームや笑気麻酔を用意している場合もあります。痛みに不安がある場合は、事前にクリニックに相談してみると良いでしょう。DCDシステムとこれらの麻酔を組み合わせることで、痛みを最小限に抑えながら施術を受けることが可能です。

熱破壊式レーザーとしてのジェントルマックスプロ

医療レーザー脱毛にはいくつかの方式がありますが、ジェントルマックスプロは「熱破壊式」に分類されます。熱破壊式脱毛について、その仕組みとジェントルマックスプロの関係性、そして蓄熱式との違いを解説します。

熱破壊式脱毛の仕組み

熱破壊式脱毛は、高出力のレーザーを毛のメラニン色素に瞬間的に照射し、そこで発生した熱によって毛根組織(毛乳頭や毛母細胞など、毛の成長に関わる組織)を直接破壊する仕組みです。

レーザーのエネルギーは毛のメラニン色素に集中的に吸収され、約250℃もの高温になると言われています。この熱が周囲の毛根組織にダメージを与え、再生能力を失わせることで永続的な脱毛効果(永久脱毛)が得られます。

熱破壊式では、一度の照射で毛根をしっかり破壊することが目的です。そのため、比較的強い痛みを伴うことがありますが、施術後の毛の抜け落ちを早期に実感しやすいという特徴があります。また、ターゲットが毛根であるため、比較的濃く太い毛に対して高い効果を発揮します。

ジェントルマックスプロは熱破壊式?

はい、ジェントルマックスプロは熱破壊式レーザー脱毛機です。

ジェントルマックスプロは、搭載しているアレキサンドライトレーザー(755nm)とヤグレーザー(1064nm)の両波長において、毛根のメラニン色素をターゲットとした熱破壊方式での照射が可能です。

クリニックによっては、同じジェントルマックスプロでも、設定を変えることで蓄熱式のような低出力・連続照射での施術を行う場合もあるかもしれませんが、一般的にジェントルマックスプロと言えば熱破壊式での使用がメインであり、そのように設計されています。特に、多くのクリニックで「ジェントルマックスプロは熱破壊式」と説明されるのは、この標準的な使用方法を指しています。

熱破壊式と蓄熱式との違い

医療レーザー脱毛で主に用いられる方式には、熱破壊式と蓄熱式があります。それぞれの特徴を比較することで、ジェントルマックスプロ(熱破壊式)への理解を深めましょう。

項目 熱破壊式(ジェントルマックスプロなど) 蓄熱式
仕組み 高出力レーザーを単発照射し、毛根組織を瞬間的に破壊 低出力レーザーを繰り返し照射し、バルジ領域(毛の生成を促す司令塔)や毛根全体にじわじわ熱を蓄える
ターゲット 毛根組織(毛乳頭、毛母細胞) バルジ領域、毛根全体
痛み 比較的強い(輪ゴムで弾かれたような、チクッとした痛み) 比較的少ない(じんわり温かい、熱い感覚)
効果の出方 施術後1〜2週間で毛が抜け落ちるのを実感しやすい 効果を実感するまでやや時間がかかる(2〜4週間後など)
得意な毛質 濃く太い毛、メラニン色素が多い毛 産毛、色素の薄い毛、硬毛化しやすい毛
得意な肌質 色白肌(アレキサンドライト)、比較的色黒肌(ヤグ) 色黒肌、日焼け肌
施術時間 スポットサイズによるが、単発照射のため比較的短時間(広範囲はやや時間がかかる) 低出力で繰り返し照射するため、やや時間がかかる傾向
冷却システム DCD(冷却ガス)や接触冷却など 接触冷却や冷却ジェルなど

熱破壊式であるジェントルマックスプロは、特に濃く太い毛に対して高い効果を期待でき、効果を早期に実感しやすいというメリットがあります。一方で、痛みを感じやすいというデメリットもありますが、DCDなどの冷却システムで軽減されます。

一方、蓄熱式は痛みが少なく、産毛や色黒肌にも対応しやすいというメリットがありますが、効果実感まで時間がかかり、濃い毛への効果は熱破壊式に劣る場合があります。

どちらの方式が適しているかは、患者様の毛質、肌質、痛みの感じやすさ、目標とする脱毛度合いによって異なります。ジェントルマックスプロのように2波長を搭載している機器であれば、これらの特性を考慮して最適な設定を選んだり、部位によって波長や出力を使い分けたりすることが可能です。

ジェントルマックスプロプラスとの違い

ジェントルマックスプロプラスは、ジェントルマックスプロの後継機種として登場した最新の医療レーザー脱毛機です。基本的なコンセプトや搭載波長(アレキサンドライトとヤグ)は同じですが、いくつかの点で改良が加えられています。

ジェントルマックスプロとジェントルマックスプロプラスの主な違いは以下の通りです。

項目 ジェントルマックスプロ ジェントルマックスプロプラス
搭載波長 アレキサンドライト (755nm), ヤグ (1064nm) アレキサンドライト (755nm), ヤグ (1064nm)
脱毛方式 熱破壊式 (主に) 熱破壊式 (主に)
スポットサイズ 最大24mm 最大26mm
最大出力 約24J/cm² (アレキサンドライト), 約100J/cm² (ヤグ) 向上 (具体的な数値は機器のバージョンによるが、より高出力が可能)
パルス幅 3ms~ 3ms~
繰り返し周波数 最大10Hz (アレキサンドライト), 最大2Hz (ヤグ) 向上 (特にアレキサンドライトで高速化)
冷却システム DCD (ダイナミッククーリングデバイス) DCD (ダイナミッククーリングデバイス)
施術スピード 向上 (スポットサイズ拡大と繰り返し周波数向上により)

最も大きな違いは、スポットサイズ繰り返し周波数の向上による施術スピードの高速化です。ジェントルマックスプロプラスでは、最大26mmという大きなスポットサイズ(照射面積)が使用できるようになり、これにより広範囲の脱毛をより短時間で行えるようになりました。また、レーザーの繰り返し周波数も向上しているため、次のショットまでの間隔が短縮され、全体の施術時間が短縮される効果が期待できます。

さらに、最大出力も向上しており、より頑固な毛や根深い毛に対する効果の向上が期待できます。パルス幅の設定も豊富になり、より患者様の肌質や毛質に合わせた細やかな設定が可能となっています。

これらの改良により、ジェントルマックスプロプラスは、より効率的かつ効果的な脱毛を提供できる機器として、近年導入するクリニックが増えています。特に全身脱毛など、広範囲の施術を検討している方にとっては、施術時間の短縮は大きなメリットとなるでしょう。

ただし、ジェントルマックスプロでも十分な脱毛効果は期待できます。クリニックの機器のラインナップや料金、通いやすさなども考慮して検討することが大切です。

ジェントルレーズプロとの違い

ジェントルシリーズには、ジェントルマックスプロの他にも「ジェントルレーズプロ」という機器があります。両者の違いは、搭載しているレーザーの波長です。

  • ジェントルマックスプロ: アレキサンドライトレーザー(755nm)ヤグレーザー(1064nm)2種類の波長を搭載。
  • ジェントルレーズプロ: アレキサンドライトレーザー(755nm)のみを搭載。

この搭載波長の違いが、対応できる肌質・毛質に大きな差を生みます。

ジェントルレーズプロは、アレキサンドライトレーザーのみであるため、主に色白な肌で、メラニン色素の多い濃く太い毛の脱毛を得意とします。日本人の一般的な肌や毛質にはよく適しており、多くのクリニックで長年使用されてきた実績のある機器です。アレキサンドライトレーザーは、メラニンへの反応が良いことに加え、美肌効果も期待できるというメリットもあります。

一方、ジェントルマックスプロは、アレキサンドライトに加えてヤグレーザーも搭載しているため、

  • 色黒肌の方: ヤグレーザーを使用することで、アレキサンドライトレーザーではリスクが高かった色黒肌や軽度の日焼け肌にも対応しやすくなります。
  • 根深い毛、硬い毛: ヤグレーザーは皮膚の深部まで届くため、男性のヒゲや、女性でも根深い毛、硬い毛に対してより効果的にアプローチできます。
  • 様々な部位: 部位によって毛質や肌質が異なる場合でも、波長を切り替えることで最適な施術が可能です。

このように、ジェントルマックスプロはヤグレーザーを搭載している分、対応できる肌質・毛質の幅が広く、より多様なニーズに対応できるというメリットがあります。

ただし、ジェントルレーズプロでも十分な脱毛効果は得られますし、アレキサンドライトレーザーが最も適している毛質や肌質の方にとっては、ジェントルレーズプロも非常に優れた選択肢となります。どちらの機器がご自身に合っているかは、クリニックの専門家と相談し、ご自身の毛質や肌質を診てもらった上で判断するのが最も良いでしょう。

ジェントルマックスプロ施術後の経過と注意点

ジェントルマックスプロで施術を受けた後、肌や毛がどのように変化していくのか、そしてどのような点に注意すべきかを解説します。

施術後の毛が抜け落ちる時期

ジェントルマックスプロは熱破壊式レーザーを使用するため、施術後の毛の反応が比較的早く現れるのが特徴です。

  • 施術直後〜数日: レーザー照射によって毛穴の中に残った毛が、熱で膨張し、毛穴から少し飛び出したように見えることがあります。これは「ポップアップ現象」と呼ばれることもあり、レーザーが毛根にしっかり反応したサインの一つです。
  • 施術後1〜2週間: レーザーで破壊された毛根に繋がっていた毛が、自然に押し出されるようにスルッと抜け落ちてきます。洗顔や体を洗う際、タオルで拭く際などにポロポロと毛が抜け落ちるのを実感する方が多いです。この抜け落ちがあることで、施術の効果を視覚的に確認することができます。

この施術後1〜2週間で毛が抜け落ちる期間は、熱破壊式特有の分かりやすい変化と言えます。蓄熱式の場合は、毛がじわじわと細くなったり生えるスピードが遅くなったりするため、抜け落ちを実感するまでにもう少し時間がかかる傾向があります。

施術後の注意点

施術後の肌は一時的に敏感な状態になっています。以下の点に注意して過ごしましょう。

  • 肌の反応: 施術直後は、照射部位に赤み、腫れ、軽いヒリつきなどが出ることがあります。これは一時的な反応であり、多くの場合数時間から数日で治まります。クリニックから処方された冷却パックや軟膏があれば、指示に従って使用しましょう。
  • 日焼けを避ける: 施術後の肌は紫外線に対して非常に敏感になっています。日焼けをすると、色素沈着や炎症のリスクが高まるため、施術期間中は徹底した紫外線対策(日焼け止め、日傘、衣類などでの保護)が必要です。特に顔の施術後は、日常的に日焼け止めを使用しましょう。
  • 保湿を徹底する: 施術後の肌は乾燥しやすくなっています。十分な保湿を行うことで、肌のバリア機能をサポートし、トラブルを防ぎ、肌の回復を早めることができます。ボディクリームやローションなどでしっかりと保湿しましょう。
  • 刺激を避ける: 施術を受けた部位を強くこすったり、掻いたりすることは避けましょう。また、施術直後の入浴やサウナ、激しい運動、飲酒など、血行を促進する行為は赤みや腫れを悪化させる可能性があるため、当日は控えるように指示されることが多いです。シャワーは可能ですが、熱すぎるお湯や長時間の入浴は避けましょう。
  • 毛を無理に抜かない: 施術後に抜け落ちてくる毛は自然に任せましょう。ピンセットなどで無理に引き抜くと、肌や毛穴を傷つけたり、次の毛周期に影響を与えたりする可能性があります。
  • 肌トラブル時はクリニックに連絡: 万が一、赤みや腫れが長引く、水ぶくれができる、かゆみが強いなど、気になる肌トラブルが発生した場合は、自己判断せず速やかに施術を受けたクリニックに連絡し、医師の診察を受けましょう。

これらの注意点を守ることで、安全かつ効果的に脱毛を進めることができます。

ジェントルマックスプロに関するよくある質問 (FAQ)

ジェントルマックスプロについて、患者様からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

ジェントルマックスプロは何回でツルツルになりますか?

完全に自己処理が不要な「ツルツル」の状態を目指す場合、ジェントルマックスプロでの施術は平均8回以上が必要となることが多いです。多くのクリニックでは、5回〜8回を1つの目安コースとして設定していますが、個人差や部位による毛質の違いにより、追加で施術が必要になることがあります。特に男性のヒゲや、女性でも毛が非常に濃い部位は、より多くの回数が必要になる傾向があります。カウンセリングでご自身の毛質や目標を伝え、具体的な回数について相談することが重要です。

ジェントルマックスプロは何がいい?

ジェントルマックスプロの主な利点は以下の通りです。

  • 2波長(アレキサンドライト・ヤグ)搭載: これにより、色白肌から比較的色黒肌、細い毛から根深い太い毛まで、幅広い肌質・毛質に対応できます。
  • 熱破壊式による高い効果と早期実感: 成長期の毛根を強力に破壊するため、高い脱毛効果が期待でき、施術後1〜2週間で毛の抜け落ちを実感しやすいです。
  • DCDによる痛みの軽減と肌保護: 冷却ガスを噴射する独自のシステムにより、熱破壊式ながら痛みを軽減し、やけどのリスクを低減します。
  • 信頼性と実績: 世界中で広く使用されており、多くの実績があります。

これらの特徴から、様々な毛質や肌質の方に適しており、効果をしっかり実感したい方、短期間での効果を求める方に向いています。

ジェントルマックスプロで毛が抜け落ちる現象は?

ジェントルマックスプロは熱破壊式のため、施術から約1〜2週間後に照射された毛が毛穴から自然に抜け落ちてくる現象が見られます。これは、レーザーによって毛根が破壊され、毛の成長が止まったサインです。洗顔や体を洗う際などにポロポロと抜け落ちるのを確認でき、「ポップアップ現象」とも呼ばれます。無理に引き抜かず、自然な抜け落ちに任せましょう。この抜け落ちは、施術が効果的に行われたことの証拠の一つです。

ジェントルマックスプロは熱破壊式ですか?

はい、ジェントルマックスプロは熱破壊式レーザー脱毛機です。アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーのどちらの波長も、毛根のメラニン色素に瞬間的に高エネルギーを照射し、毛根組織を破壊する熱破壊方式で使用されます。

施術時間はどのくらいかかりますか?

施術時間は、脱毛する部位の範囲や面積によって大きく異なります。

  • 全身脱毛: 一般的に1時間〜2時間程度が目安となります。ただし、クリニックの効率、施術者の技術、含まれる部位(顔やVIOを含むかなど)によって変動します。
  • 部分脱毛: 脇やVIOなどの狭い範囲であれば、数分〜15分程度で完了することが多いです。

ジェントルマックスプロプラスであれば、さらにスポットサイズが大きく、繰り返し周波数も向上しているため、ジェントルマックスプロよりも施術時間を短縮できる可能性があります。正確な施術時間については、カウンセリング時に確認することをおすすめします。

どんな部位の脱毛が可能ですか?

ジェントルマックスプロは、顔、脇、腕、足、背中、お腹、VIOなど、ほぼ全身の脱毛に対応可能です。2種類の波長を使い分けることで、顔の産毛から男性のヒゲ、デリケートゾーンの太い毛まで、様々な部位の毛質に合わせて施術できます。ただし、粘膜部分や眼の周りなど、一部照射できない部位もあります。

色黒肌でもジェントルマックスプロで脱毛できますか?

ジェントルマックスプロはヤグレーザー(1064nm)を搭載しているため、アレキサンドライトレーザー単体の機器と比較すると、色黒肌の方にも対応しやすいです。ヤグレーザーは波長が長く、肌のメラニンへの反応が比較的穏やかで、皮膚の深部まで到達するため、やけどのリスクを抑えつつ脱毛を行うことが可能です。

ただし、極端な色黒肌や、日焼けしたばかりの肌、肝斑などの色素沈着がある部位には、ヤグレーザーでもリスクが伴う場合があります。このため、施術が可能かどうかは、実際に医師や看護師が肌の状態を診察して判断します。安全に施術を受けるためには、カウンセリング時に肌の状態を正直に伝え、専門家の判断を仰ぐことが不可欠です。クリニックによっては、肌の色が濃すぎる場合は施術を断る場合もあります。

ジェントルマックスプロでの脱毛を検討している方へ

ジェントルマックスプロは、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーという2つの強力な波長を搭載し、熱破壊式による高い脱毛効果と早期の実感、そしてDCD冷却システムによる痛みの軽減を両立させた、非常に高性能な医療レーザー脱毛機です。幅広い肌質・毛質に対応できるため、多くの方にとって効果的な脱毛が期待できるでしょう。

特に、

  • 濃く太い毛をしっかり脱毛したい方
  • 比較的早期に脱毛効果を実感したい方
  • 様々な部位の毛質に対応できる機器を選びたい方
  • 痛みが不安だが、医療機関での確実な脱毛を受けたい方

には、ジェントルマックスプロは魅力的な選択肢となります。

ただし、ジェントルマックスプロを導入しているクリニックでも、機器の設定や施術者の技術、料金プランは様々です。また、ご自身の肌質や毛質によっては、ジェントルマックスプロ以外の機器がより適している可能性もあります。

後悔しない脱毛を行うためには、以下の点を考慮してクリニックを選び、カウンセリングをしっかり受けることが重要です。

  • 使用している機器の種類: ジェントルマックスプロ(またはプラス)を導入しているか。
  • 料金体系: ご希望の部位や回数での料金が明確か、追加費用がないか。
  • 医師・看護師の対応: 丁寧なカウンセリングと診察があるか、不安な点を解消してくれるか。
  • アフターフォロー: 施術後の肌トラブルに対する保証や対応は充実しているか。
  • 通いやすさ: 予約の取りやすさ、クリニックの立地や営業時間。

医療脱毛は医療行為です。ご自身の体質や希望に合った機器・クリニックを選ぶことが、安全かつ効果的な脱毛への第一歩となります。ぜひ複数のクリニックでカウンセリングを受け、ジェントルマックスプロでの脱毛がご自身に最適な選択肢であるかを検討してみてください。

※本記事で提供する情報は一般的な知識に基づくものであり、個々の症状や状況に完全に当てはまるものではありません。実際の施術に関しては、必ず医療機関で専門の医師の診断を受け、適切なアドバイスや治療を受けてください。効果や痛みの感じ方には個人差があります。

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