シミやそばかす、くすみなどさまざまな肌トラブルに効果が期待できるIPL光治療。肌治療の中では、比較的ダウンタイムが短いため、受けようか悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
しかし、IPL光治療について調べると「肌荒れした」「やめたほうがいい」など、ネガティブな意見を目にすることもあるでしょう。せっかくIPL光治療をしても、肌荒れをしてしまうのは嫌ですよね。
IPL光治療をすると、肌のコンディションが悪化することはあるのでしょうか。本記事では、IPL光治療の後に起こる症状や、肌荒れした場合の対処法について解説します。
オーロラクリニックで使用しているのはジェイシス社のセレックVで、日本でも多くのクリニックで導入されている美容機器です。IPL光治療は、さまざまな波長の光を優しく肌に照射することで、幅広い肌悩みに効果を発揮する治療法です。
一般的に「フォトフェイシャル」を呼ばれているのはルミナス社のM22の商標であり、IPLという光を肌に照射して美肌を目指す医療機器です。
多くの方に同義で語られるほど人気のある施術で、正式にはIPL光治療といいます。
赤みやかゆみ、湿疹も!IPL光治療後に起こりえる肌荒れの症状
人気の高いIPL光治療ですが、施術前よりも肌のコンディションが悪化する可能性はゼロではありません。IPL光治療の副作用には、主に以下があります。
- 赤みやほてり
IPL光治療を受けた後は、照射した部位が一時的に赤くなることがあります。通常は術後数時間で落ち着きます。 - かさぶた
照射した部位に黒い膜のようなものができることがあります。通常、術後1~2週間で取れます。 - 水ぶくれ
水ぶくれは、皮膚がダメージを受け、組織から染み出た体液がたまることで起こります。肌が光に強く反応すると生じやすいです。 - ニキビや毛嚢炎
産毛が光に反応して燃えることで、毛穴に炎症が起き、一時的にニキビができる場合があります。 - やけど
肌の色が濃い場合、やけどが起こりやすい傾向にあります。なお、日焼けをした肌への施術は不可としているクリニックがほとんどです。 - 肝斑の悪化
メラノサイトが刺激されることで、メラニンの生成が促され、肝斑が濃くなることがあります。 - 湿疹
熱がこもることで、まれに湿疹ができることがあります。必要に応じて外用薬が処方されます。
IPL光治療後の肌の状態
シミの原因である黒い色素「メラニン」や、赤ら顔の原因である赤い色素「ヘモグロビン」にIPLの光を当てると、熱に変わります。この熱によって、ターゲットであるメラニンやヘモグロビンにダメージを与えます。
術後は熱ダメージにより、肌が敏感な状態です。そのため、IPL光治療の術後は、いつもより念入りにスキンケアを行うことが大切です。
施術後に肌が荒れてしまう理由
IPL光治療は、医師が肌の状態を確認してから施術を行ないます。しかし、熱ダメージを利用する施術のため、肌荒れするリスクがあります。ここでは、IPL光治療の後に肌が荒れてしまう理由について紹介します。
治療後に肌に強い刺激を与えてしまった
IPL光治療の後に強い刺激を与えると、肌荒れをする可能性があります。特にかさぶたや水ぶくれができた時は、肌を刺激しないよう注意しましょう。
かさぶたは、IPL光治療後2~3日でできることがあります。術後にできたかさぶたを無理に剥がすと、色素沈着を起こすリスクが高いので、注意が必要です。
特にIPL光治療を受けるのが初めての場合は、かさぶたができやすい傾向にあります。かさぶたは、新しくできる肌を外部の刺激から守る役割があるため、必要以上に触ったりせず、自然に剥がれるのを待ちましょう。
また、水ぶくれを刺激した場合も、肌に跡が残る恐れがあります。水ぶくれは肌の色が濃かったり、肌が薄かったりするとできやすい傾向にあります。水ぶくれができた場合は、ひっかいたりせず、早めに皮膚科を受診して下さい。
ダウンタイム中の過ごし方がよくなかった
IPL光治療後の1ヶ月は、入念なUV対策が必要です。日焼けをすることでシミが濃くなったり、目立ったりすることがあります。日焼け止めクリームや日傘を使い、紫外線から肌を守ることが大切です。
UV対策をしっかり行なっていれば、夏でもIPL光治療を受けて問題ありません。しかし、日差しが強くない、春から冬に治療を受けるのがいいでしょう。ダウンタイム中はバーベキューや海水浴など、屋外で紫外線を浴びるような予定は避けたほうが無難です。
機械の出力が強過ぎた
IPL光治療では、肌の色や改善したい症状に合わせて出力します。適切な出力で施術を行なわないと、やけどや痛みを引き起こす原因となります。「出力を上げた方が早く効果が出そう」と思う人もいるかもしれませんが、IPL光治療は適切な出力で行なうことが重要です。
治療の頻度や回数が多過ぎた
IPL光治療の推奨頻度・回数は、3週間に1回のペースで4~6回程度が目安です。それ以降はメンテナンスとして、月1回程度を継続的に受けることが推奨されます。
IPL光治療を高頻度で受けると、肌荒れを引き起こしたり「ビニール肌」になるリスクを高めてしまいます。ビニール肌とは皮膚が薄くなり、ビニールのようにツルッとした状態の肌のことです。一見綺麗に見えますが、バリア機能が低下しており、健康的とはいえない状態です。
なお、人によって適切な治療回数や頻度は異なります。医師と相談しながら治療を進めることが重要です。
ニキビの場合は「好転反応」の可能性もある
好転反応とは、衰えた細胞が機能を回復した際に、一時的に悪化したような反応が出ることです。IPL光治療の後に、ニキビができることがありますが、これは好転反応が原因の可能性があります。
IPL光治療によって肌の新陳代謝が活発になることで、肌の内側に溜まっていた老廃物が出て、ニキビができると考えられています。しかし、好転反応は1週間ほどで落ち着くことが多いため、焦らず様子をみるといいでしょう。1週間以上続く場合には、医師に相談しましょう。
IPL光治療後に肌荒れした際の対処法
ここからは、IPL光治療後に肌荒れした際の対処法を解説します。適切な対処法を実施して、症状の悪化を防ぎましょう。
なるべく肌に摩擦を与えないように生活する
肌を摩擦すると、きずの治りが遅くなります。スキンケアをする際はなるべく、肌を擦らないようにしましょう。
洗顔やクレンジングをする際は、泡で汚れを落とすよう意識することが大切です。直接指が肌に触れないようにするといいでしょう。洗顔後にタオルで顔を拭く時も、擦らずに軽く肌に当てて水気を取るようにして下さい。
保湿液を塗る際も、塗り込んだりせずに、優しくハンドプレスして馴染ませましょう。さらに、化粧品のアイテム数を減らすことも、肌への摩擦を抑えるのに有効です。オールインワンタイプの化粧品なら、肌に触れる回数を減らせます。
刺激の少ないスキンケアを心がける
IPL光治療の後は肌が敏感なため、普段使っているスキンケアアイテムが合わなくなる可能性があります。肌荒れを起こしている場合は、低刺激性の商品に切り替えるといいでしょう。添加物が少ない、シンプルな処方のアイテムを使うのがおすすめです。
洗顔料は、防腐剤や合成界面活性剤が不使用のものを選ぶといいでしょう。スクラブやピーリングの成分が入ったアイテムも、肌への負担になります。
また、アルコールや防腐剤、美白有効成分は刺激になる可能性があるため、これらが含まれた化粧水は避けるのが無難です。セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などの保湿成分が含まれたものを選ぶといいでしょう。
IPL光治療後に関するQ&A
ここからはIPL光治療の後に関して、よくある質問を紹介します。しっかり目を通して、自分に合った治療なのか見極めましょう。
IPL光治療後の肌荒れはいつ改善される?
IPL光治療の後の肌荒れは、1週間程度で落ち着くことが多いです。もし、副作用が長引く場合は、医師に相談しましょう。
IPL光治療後の肌荒れを回避する方法はある?
IPL光治療後の肌荒れを回避するには、経験豊富なクリニックで施術を受けることが大切です。IPLを使った施術はクリニックだけでなく、エステサロンでも受けることができます。しかし、クリニックとエステサロンとでは、施術者やアフターサポートに大きな違いがあります。
クリニックの場合は、事前に医師が診察し、IPL光治療を受けて問題無いか判断します。万が一、肌トラブルが起こってもクリニックには医師が常駐しているため、すぐに適切な処置を受けられるでしょう。
一方、エステサロンは医療資格を持たないエステティシャンが担当することが多いです。クリニックで使われている機械ほどの出力はありませんが、照射方法を誤るとやけどを起こす危険性があります。そのため、リスクを抑えてIPL光治療を受けるなら、クリニックを選ぶのがおすすめです。
PL光治療を開始する前に気を付けるべきことはある?
IPL光治療でアプローチできる症状の中でも、改善できるものと、逆に悪化してしまうものがあります。特にニキビを治したい場合、自分の症状がIPL光治療で改善するのか、医師に見極めてもらう必要があります。
IPL光治療が効果的なのは、赤みのあるニキビです。IPLの光が赤みの原因であるヘモグロビンに反応し、炎症を落ち着かせる効果が期待できます。
一方、強い赤みや痛み、膿のあるニキビは、IPL光治療では効果を期待できない可能性があります。IPLの光が肌に負担をかけてしまい、ニキビが悪化する可能性があるためです。
炎症の強いニキビを治療する場合は、ピーリングやイオン導入などが向いていることがあります。ピーリングとは、特殊な薬剤を塗ることで余分な角質を取り、皮脂詰まりを改善する治療です。また、イオン導入は、微弱な電流を流すことで、肌に塗布した美容成分を浸透させやすくする治療です。
IPL光治療を受けられない人はいる?
オーロラクリニックでは、以下に該当する場合はIPL光治療を不可としています。
- 妊娠中の人
- 日光過敏症の人
- 日焼けした後の人
- 皮膚炎がある人
- 口唇ヘルペスにかかっている人
また、施術する部位が以下に該当する場合も、治療を受けられないことがあります。
- シリコンや金属など、人工物を埋め込んでいる
- 切開創や開放創、炎症、化膿がある
- 悪性腫瘍直上や単純ヘルペス1型・2型がある
- 刺青やアートメイクをしている
- 1カ月以内にレーザーリサーフェイシングや酸度の強いケミカルピーリングを受けた
さらに、他の美容医療を受ける場合、治療間隔を空けないといけないことがあります。IPL光治療の後は、以下の間隔を必要としているクリニックが多いです。
- ボトックス注射、ヒアルロン酸注入:2週間
- シミ取りレーザー、サーマクール:3カ月
ただし上記は、クリニックによって対応が異なるため、IPL光治療を受ける前に確認したほうがいいでしょう。
メイク、入浴、運動などはいつからできる?
メイクや入浴は施術当日、運動は施術翌日から可能です。メイクをする際は、ファンデーションを手で塗り込んだり、パフでたたき込むのは避けましょう。力を入れ過ぎず、肌の上に置くようにすると摩擦を抑えてメイクをすることが可能です。
また、入浴については施術当日から可能ですが、身体が温まり過ぎないよう、短時間で済ませましょう。IPL光治療の後は、血行が良くなる動作は控えることが大切です。運動に加え、飲酒やサウナも、術後しばらくは避けましょう。
IPL光治療ならオーロラクリニックがおすすめ!
本記事では、IPL光治療後の肌荒れについて中心に解説しました。IPL光治療の後は肌荒れをする可能性がありますが、適切なアフターケアをすることで、リスクを減らせます。肌への摩擦を防いだり、低刺激タイプの化粧品を使用したりして、症状の悪化を防ぎましょう。
オーロラクリニックでは「セレック」というIPL光治療機器を使い、美肌施術を行なっています。9種類のフィルターの中から、お悩みの症状に合ったものを選択し、効率よく治療を行えます。
カウンセリングはLINE・Webから24時間受付中です。カウンセリング料は無料なので、ぜひお気軽にお申し込み下さい。
自由診療における限定解除要件 |
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【連絡先】 AURORA CLINIC 03-5315-0391 【治療内容】光治療・フォトフェイシャルは、特殊な波長を持つ光を使った美肌施術です。専用の機器で光を肌全体に照射し、治療を行います。 IPLと呼ばれるタイプの光には、メラニン色素やヘモグロビンにダメージを与える効果や殺菌効果、コラーゲンの生成を促進する効果といった複数の美容効果が期待できます。そのため、一度の施術でシミや赤ら顔、小じわ、たるみ、毛穴、ニキビといった様々な症状に同時にアプローチできるのが特徴です。 マイルドな出力の光を用いるため、肌への負担も軽減できるというメリットもあります。施術中の痛みや刺激が少なく、またダウンタイムも短いのが特徴です。IPL光治療は、1回でも効果が出ることがありますが、5回以上受けると効果的です。 【副作用】疼痛・炎症(赤み・かゆみ)・毛嚢炎・水疱(みずぶくれ)形成・痂疲(かさぶた)形成・色素沈着・色素脱失・熱傷を生じる可能性があります。 シミの種類によっては効果が乏しい場合があります。周囲とのコントラストがはっきりすることや、炎症後色素沈着により、シミが濃く見えることがあります。 【費用】IPL光治療(フェイスパック付き) 推奨治療回数 5回 65,000円(税込71,500円) ※自由診療のため保険が適用されません |
◾️監修
江野澤 佳代(エノサワ カヨ)
職業:医師(院長)
専門分野:皮膚科
◾️略歴
東邦大学医学部卒業
東邦大学医療センター大森病院研修医
東邦大学医療センター大森病院皮膚科
東京高輪病院皮膚科
東京高輪病院皮膚科医長
浅草橋駅前総合クリニック院長
◾️所属学会
日本皮膚科学会
日本美容皮膚科学会
◾️資格所属学会
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医